今回は、「次の世界的危機が起きたとき、お金の価値はどうなるのか」という重要なテーマです。
ビットコインマイニング大手HIVE Digital Technologiesのフランク・ホームズ会長が、「次の世界的危機では100兆ドル規模の資金供給が行われる可能性がある」との見方を示し、備えとしてビットコインと金に注目しています。
もちろん100兆ドルは確定した話ではなく、ホームズ氏の予測です。では、なぜビットコインと金なのでしょうか。
お金は増やせる
金融危機や景気後退が起きると、政府や中央銀行は経済を支えるため、大規模な財政支出や金融緩和を行うことがあります。
市場に出回るお金が大きく増えれば、1ドル・1円あたりの購買力が低下する可能性があります。たとえば1万円という数字は変わらなくても、以前1万円で買えたものが1万2,000円になる。これが「通貨価値の希薄化」です。
だから金とビットコイン
そこで注目されるのが希少性です。金は簡単に大量生産できません。そしてビットコインは、最大発行枚数が2,100万BTCとプログラムで決められています。
- 法定通貨:必要に応じて供給量を増やせる
- 金:簡単には供給を増やせない
- ビットコイン:最大2,100万枚
この違いから、金やビットコインは「価値の保存手段」として注目されています。
「恐怖」から「愛」へ
今回とても興味深いのが、「Fear Trade(恐怖の取引)」から「Love Trade(愛の取引)」へという考え方です。
これまでは、「インフレが怖い」「金融危機が怖い」「通貨価値が下がるのが怖い」という守りの目的で金やビットコインを持つ考え方が中心でした。
しかし今後は、「家族に資産を残したい」「子どもの世代へ価値を引き継ぎたい」という長期的な資産形成へ広がる可能性があります。ビットコインが単なる投機商品から、「世代を超えて保有する資産」へ変わっていくのか、注目です。
国家も「何を持つか」を考える時代
世界では今、ドルだけでなく、人民元や金なども含めて、「国家として何を準備資産に持つのか」という議論が重要になっています。そしてビットコインも、個人や企業だけでなく、国家レベルで議論される資産になってきました。
さらにパラグアイのように、豊富な水力発電をビットコインのマイニングに使う国もあります。電力を、ビットコインという世界で移動できる価値へ変換する。これはビットコインの面白い特徴の一つです。
「希少だから必ず上がる」ではない
ここは大切な点です。ビットコインが2,100万枚しかないからといって、価格が必ず上昇するわけではありません。
価格は需要、金利、規制、ETFの資金、景気、地政学など多くの要因で動きます。また「100兆ドル」も将来の確定事項ではありません。
重要なのは数字に煽られることではなく、なぜ世界で金やビットコインが価値保存資産として注目されているのかを理解することです。
まとめ
今回いちばんお伝えしたいのは、「お金そのものの価値も変化する」ということです。1万円はずっと1万円ですが、大切なのは「その1万円で何が買えるのか」です。
だからこそ、金やビットコインのような希少性のある資産を、世界の投資家がなぜ保有するのかを考えることが大切です。そしてビットコインが、「怖いから持つ資産」から「家族や次世代へ価値を残すために持つ資産」へ。この変化が進むのか、今後も注目していきましょう。
短期的な価格だけではなく、「世界のお金がどこへ向かっているのか」という大きな流れを見ることが大切です。
出典:BITTIMES
