今回は、日本円ステーブルコイン「JPYC」が、私たちの買い物を変えるかもしれないというニュースです。
JPYC株式会社が公正取引委員会に対し、JPYC決済による割引や送料無料などの優遇施策について情報提供を行いました。実はこれ、お店にも消費者にも大きなメリットがあるニュースなんです。
なぜJPYCなら安くできるの?
普段、クレジットカードやQRコードで買い物をすると、お店側は決済会社に手数料を支払っています。
例えば1万円の商品を販売した場合、決済手数料が3%なら、売上10,000円、決済手数料300円、お店に残るのは9,700円となります。
一方、JPYCはブロックチェーン上で直接お金を移動できるため、JPYC社は加盟店手数料を徴収していません。つまり、お店側の決済コストを減らせる可能性があります。
※実際にはネットワーク手数料やシステム利用料などが発生する場合があります。
お店にはどんなメリットがある?
JPYC決済を導入して決済コストを削減できれば、①お店の利益が増える、②商品を安く販売できる、③送料無料などの特典を付けられるという選択肢が生まれます。
例えば1万円の商品を「JPYC払いなら200円引き」とすることも考えられます。お客様は安く買えて、お店も従来より決済コストを抑えられる。まさに双方にメリットがある仕組みです。
では、なぜ公正取引委員会なの?
実はクレジットカード会社などの加盟店規約には、「他の決済方法を優遇してはいけない」といった制限が設けられている場合があります。そのため、お店がJPYC払いだけを割引すると、規約違反になるのではないかという不安がありました。
そこでJPYC社は、「決済コストを削減し、その利益をお客様に還元することは健全な競争ではないか」という考え方を公正取引委員会に伝えました。
ただし、今回の発表はJPYC社の見解であり、公正取引委員会が割引を全面的に認めたわけではありません。
JPYCはどこまで広がっている?
JPYCは2025年10月に発行を開始し、現在は飲食店や小売店、ネットショップなど150店舗以上で導入されています。さらにローソンでも、JPYC決済の実証実験が行われました。
つまり、「暗号資産の世界のお金」から「日常生活で使えるお金」へと、少しずつ進んでいるんですね。
今後は何が変わる?
もしJPYC決済が普及すれば、お店は決済手数料を削減でき、消費者は割引などの恩恵を受け、企業は低コストで資金を移動できるという新しい経済圏が生まれる可能性があります。
さらに決済会社同士の競争が進めば、既存のキャッシュレス決済の手数料にも影響するかもしれません。ただし普及には、ウォレットの使いやすさや決済速度、返金対応などの改善も必要です。
まとめ
今回注目したいのは、「ブロックチェーンが私たちの生活費を安くする可能性」です。
これまで暗号資産というと、価格が上がるか下がるかに注目が集まってきました。しかし本来のブロックチェーンの魅力は、「今まで必要だったコストや手間を減らせること」にもあります。
JPYCが普及すれば、お店が得をし、お客様も得をし、日本円のデジタル経済も広がる。そんな未来が考えられます。
これからは暗号資産を投資対象として見るだけでなく、「どんな社会の問題を解決できるのか」という視点でも注目していきましょう。
出典:CoinPost
